運動は運を動かす「Happy Movement」2~「健康的思考力」を高める運動あそび~
ある教育機関が実施したアンケートによると
「外遊びは友達と一緒だから楽しい」
「体を動かすことは楽しい」と答えた児童は約60%。
「体育の時間は楽しい」と答えた数は、「どちらかというと楽しい」まで含めると80%以上となりました。
この数字は決して悪くありません。
子どもの運動不足が問題とされる中、大半の子が運動することが楽しいと感じているので、さらに楽しく取り組める運動プログラムや指導者のスキルが向上すれば、将来の見通しがずっと明るくなります。
一方、見落としてはならない事実として「子どもの精神的弱体化」があげられます。
「運動する場所が暑い(寒い)」
「勝ち負けを競う(ドキドキする)のがイヤ」
「汗や汚れがイヤ」
「動くと疲れる」などを理由に運動を嫌う声も。
体育は、人と調和するために必要な「我慢する気持ち」を学ぶ教科でもあることを、私たち大人が正しく認識しておく必要がありそうです。
子どもたちの精神を強靭なものに育てていくためには、日々の生活の中で喜怒哀楽などの様々な感情や人間関係の中で我慢することを知ることが大切です。
そういった経験を積み重ねることで子どもたちは「健康的思考力」を獲得します。
健康的思考力とは、我慢の意味を正しく理解して、ネガティブな気持ちを前向きで快活な考え方に切り替えるスイッチが良好に働いている状態であると筆者は捉えています。
運動あそびは、友だち同士で相談したり工夫したり、ときにはぶつかったり、我慢したりしながら「なかよしの力」を育み「健康的思考力」を高めます。
日本遊育研究所が設立以来、乳幼児期から運動あそびの必要性を訴えてきた理由が、ここにあります。